ティール組織とは?組織マネジメントで注目/事例とメリット・デメリットを解説 | キャリアコンサルタントドットネット

ティール組織とは?組織マネジメントで注目/事例とメリット・デメリットを解説

[記事公開日]2023/03/31
[最終更新日]2023/05/08
ティール組織とは?組織マネジメントで注目/事例とメリット・デメリットを解説

世界で注目を集めている「ティール組織」ですが、最近は日本でも脚光を浴びつつあります。

そんな、ティール組織とは、従来の組織の枠を超えて、自己組織化や進化的目的を追求する新しい組織の形です。

ティール組織は、人間の可能性を最大限に引き出し、社会に価値を提供することを目指しています。

そんなティール組織に興味のある方や、自分の組織を変革したい方向けにわかりやすく、ティール組織を説明致します。

 

ティール組織とは何か

ティール組織とは何かティール組織は、組織に所属するメンバーそれぞれが意思決定権を持っている自律分散型の組織形態です。

組織コンサルタントのフレデリック・ラルー氏が提唱した新しい組織モデルであり、著書『Reinventing Organizations』の中で紹介されました。

日本では2018年に『ティール組織』というタイトルで出版され、これまでになかった新しいマネジメントを提示するものとして大きな話題を呼びました。

ティール組織は5段階の組織モデルで構成されています。

Teal(ティール)を最上位として、Red(レッド)を始点に段階的・発展的に組織が進化していきます1。

ティール組織を十分に機能させるためには「自主経営」「全体性」「存在目的」という3つの要素を重視する必要があります。

自主経営(セルフマネジメント)とは、社員を自主的に動かすための仕組みや工夫のことです。

ホールネス(全体性)とは、心理的安全性の高い環境のもとで、それぞれが持つ多様な価値観や個性を互いに認め合うことを指します。

 

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ティール組織の提唱者について

ティール組織の提唱者についてティール組織は、フレデリック・ラルーさんが2014年に出版した本『Reinventing Organizations』に書かれています。

この本では、ティール組織がどのようなものか詳しく紹介されています。

また、ティール組織を実現するためには、どのようなことが必要かも書かれています。

 

ティール組織の特徴

ティール組織の特徴繰り返しにはなりますが、ティール組織とは、組織の中で、誰でも自分で考えて、自分で決めることができるようになっている組織のことです。

従来の組織では、上司や先輩が決めたことを、部下や後輩が実行することが多かったですが、ティール組織では、誰でも自分で考えて、自分で決めることができます。

そのため、自分のアイデアを出しやすくなり、自分の力を発揮しやすくなります。

また、ティール組織では、メンバー同士が協力して仕事を進めることが大切です。

従来の組織では、上司や先輩が指示を出して、部下や後輩がそれに従うことが多かったですが、ティール組織では、メンバー同士が協力して仕事を進めることが求められます。

そのため、コミュニケーション能力や協調性が重要になります。

さらに、ティール組織では、メンバー一人ひとりが組織のルールや仕組みを理解し、独自に考え、意思決定を行うことで成り立ちます。

そのため、自己管理能力や問題解決能力も重要になります。

以上が、ティール組織の特徴です。

ティール組織は、メンバー一人ひとりが主体的に行動し、協力して仕事を進めることで成り立つ組織です。

 

ティール組織のメリット

ティール組織のメリットティール組織のメリットは、以下の通りです。

  • メンバーそれぞれが主体性と責任感を持って行動できる
  • 計画を実行する社員が増加する
  • 変化に対応しやすく打たれ強い組織になる
  • メンバーのライフスタイルや主体性を最大限に尊重できる
  • 上位からの指示系統がないため、社員が自分で業務手法やルールに工夫を加えてマネジメントをしていくことができる

ティール組織は、従来の組織とは異なり、従業員一人ひとりが自己決定的に行動することができるため、自己実現や自己成長につながります。

また、従業員の主体性が尊重されるため、エンゲージメント向上にもつながります。

さらに、計画を実行する社員が増えることで、業務効率化や人材育成にかかる工数を減らすことができます。

変化に対応しやすく打たれ強い組織になることもメリットの一つです。

以上のようなメリットから、ティール組織は近年注目されています。

 

ティール組織のデメリット

ティール組織のデメリットティール組織のデメリットは以下の通りです。

  • セルフマネジメントできない人が多いと、組織として成り立たなくなる
  • 従業員それぞれが何の業務に携わっているのか管理しにくい
  • リスク管理が困難になる可能性がある

ティール組織は、従来の組織とは異なり、従業員一人ひとりが自己決定的に行動することができるため、セルフマネジメント力が求められます。

しかし、セルフマネジメントできない人が多い場合、組織として成り立たなくなる可能性があります。

また、従業員それぞれが何の業務に携わっているのか管理しにくいため、進捗管理が困難になる恐れもあります。

さらに、リスク管理も困難になる可能性があることから、デメリットとして挙げられています。

以上のようなデメリットから、ティール組織を導入する際には、メリットだけでなくデメリットもしっかりと把握し、対策を考える必要があります。

 

ティール組織を実現するために必要なこと

ティール組織を実現するために必要なことティール組織を実現するためには、以下のようなことが必要とされています。

  • 目的が進化することもあると認識し、組織もメンバーも、柔軟で臨機応変な対応力を身につけておくこと
  • メンバーの持っている力を最大化するためには、組織の心理的安全性に配慮し、それぞれが他者の反応を過度に意識することなく、自由に自然体で発言できるホールネスな環境を整えること
  • 多様性を尊重する組織形態であるため、多様性を受け入れるマインドセットが必要
  • 全社員に会社のビジョンを共有し、会社を成長させていく目標を考えてもらうこと
  • ティール組織では、従業員一人ひとりが自己決定的に行動することができるため、セルフマネジメント力が求められます。そのため、セルフマネジメント力を身につけるためのトレーニングや教育プログラムを提供することも重要です。

ティール組織は、従来の組織とは異なり、従業員一人ひとりが自己決定的に行動することができるため、メリットも多いです。

しかし、デメリットもあるため、導入する際にはメリットだけでなくデメリットもしっかりと把握し、対策を考える必要があります。

 

ティール組織の事例

ティール組織の事例ティール組織の成功事例としては、以下のようなものがあります。

  • オランダの在宅介護支援を行う非営利団体 Buurtzorg(ビュートゾルフ)
  • アメリカのオンラインシューズ販売会社 Zappos(ザッポス)
  • 日本のヤッホーブルーイング

 

ビュートゾルフは、マネージャーを持たない850ものチームが、目的実現に向けて独立して運営されています。

また、ザッポスは、従業員に自己決定権を与え、自分たちで決めたことに責任を持って行動することができるようにしています。

以上のような成功事例があります。

ティール組織は、従来の組織とは異なり、従業員一人ひとりが自己決定的に行動することができるため、メリットも多いです。

しかし、デメリットもあるため、導入する際にはメリットだけでなくデメリットもしっかりと把握し、対策を考える必要があります。

 

ティール組織を導入する際の注意点

ティール組織を導入する際の注意点ティール組織を導入する際の注意点としては、以下のようなものがあります。

  • ティール組織は、従来の組織とは異なり、従業員一人ひとりが自己決定的に行動することができるため、メリットも多いです。しかし、デメリットもあるため、導入する際にはメリットだけでなくデメリットもしっかりと把握し、対策を考える必要があります。
  • ティール組織は、従来の組織とは異なり、マネージャーがいないため、自己決定的に行動することができる一方で、自分自身で問題を解決しなければならないため、責任感が求められます。
  • ティール組織は、従来の組織とは異なり、従業員一人ひとりが自己決定的に行動することができるため、コミュニケーション能力や問題解決能力が求められます。
  • ティール組織は、従来の組織とは異なり、従業員一人ひとりが自己決定的に行動することができるため、目的意識やビジョンを共有することが重要です。

 

ティール組織を導入する際に必要なスキル

ティール組織を導入する際に必要なスキルティール組織を導入する際に必要なスキルとしては、以下のようなものがあります。

  • 相互コミュニケーションスキル
    相手を気遣い尊重し協働関係を築けることが最重要となります。
  • 自己決定的に行動するスキル
    自分自身で問題を解決しなければならないため、責任感が求められます。
  • コミュニケーション能力や問題解決能力
  • 従業員一人ひとりが自己決定的に行動することができるため、コミュニケーション能力や問題解決能力が求められます。

 

ティール組織を導入する際に必要な予算

ティール組織を導入する際に必要な予算ティール組織を導入する際の費用については、企業の規模や業種、導入する範囲によって異なります。

ただし、ティール組織は、従来の組織とは異なる働き方をするため、導入にあたっては、社員教育やコンサルティング費用が必要になることが多いようです。

また、ティール組織の導入には、社員の意識改革やマインドセットの変革が必要であるため、導入期間が長くなることもあるようです。

 

ティール組織の関連書籍一覧

 

ティール組織の関連サイト一覧

 

ティール組織とは?組織マネジメントで注目/事例とメリット・デメリットを解説のまとめ

まとめ

いかがだったでしょうか?

ティール組織とは?組織マネジメントで注目/事例とメリット・デメリットを解説でした。

ティール組織は、今注目を集めています。

このティール組織を活用してあなたの組織やチームに活用していただければ幸いです。

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