AQ(逆境指数)とは?IQ(知能指数)EQ(感情指数)より注目される指数

[記事公開日]2020/02/19
[最終更新日]2020/03/25
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AQ(逆境指数/Adversity Quotient)って聞いた事があるけど、IQ(知能指数/Intelligence Quotient)やEQ(感情指数/Emotional Intelligence Quotient)との違いって何?

なんて思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

  • これからの時代はIQが高くてもダメだって聞いた事もある
  • EQが高ければ社会ではいいんだよ
  • AQが高い人は成功者に多い
  • 「AQ」って検索したら「自閉症スペクトラム」が出てくるけど?

など、他にもいろいろな噂を聞いた事がある方も多いのがAQです。

そんな、AQ(逆境指数/Adversity Quotient)についてわかりやすく説明いたします。

AQ(逆境指数/Adversity Quotient)とは?

AQ(逆境指数/Adversity Quotient)とは?AQ(逆境指数/Adversity Quotient)とは、生活の中で起こる様々な逆境に直面した時に、立ち向かう個人や組織の対応力や能力を持っているのかを測定する数値です。

つまり、逆境に負けないメンタルの強さの数値です。

AQ(逆境指数/Adversity Quotient)理論を提唱したのは、アメリカの組織コミュニケーションの研究者でハーバードビジネススクール客員教授のポール・ストルツ(Paul G. Stoltz)博士です。

ポール・ストルツ博士は、現代のビジネスマンは、人間関係の稀薄化、ストレス性の病気、マルチタスキング(多重的な業務)などが原因で、日々様々な「逆境」と対峙しながら生きているとしています。

そんな現代人は、1日に平均して23回も大きなモノから小さなモノまで含めて「逆境」に直面し、その逆境に対応していくために、コンピューターのOS(基本ソフト)に例えて人間のOSもアップグレードする必要があると言っています。

コンピューターOSと同様に人間のOSもアップグレードしなければ性能は陳腐化してしまい、そのOSを向上(アップグレード)するには逆境に対応するために組み込まれた行動パターンである「AQ(逆境指数)」の強化が不可欠だとしました。

また、AQとよく似たようなものとして比較される数値にIQとEQがあります。

 

IQ(知能指数/Intelligence Quotient)について

IQ(知能指数/Intelligence Quotient)についてIQ(知能指数/Intelligence Quotient)は、高いほど知能が高いことを、低いほど知能が低いことをあらわす数値のことを言います。

いわゆる地頭の良さで、現代の日本で言われている「頭が良い」はこのIQが高いことをいう場合がほとんどです。

 

EQ(感情指数・心の知能指数/Emotional Intelligence Quotient)について

EQ(感情指数・心の知能指数/Emotional Intelligence Quotient)についてEQ(感情指数・心の知能指数/Emotional Intelligence Quotient)は、IQとの違いや比較されるために「心の知能指数」と言われています。

「感情指数」とも言われています。

EQは、自己や他者の感情を知覚し、また自分の感情をコントロールする知能を指します。

 

IQとEQの違いや関係性とは?

IQとEQの違いや関係性とは?IQが高いとEQが低いまたはその逆などそういった関係性は見つかっていません。

しかし、現代社会では人との繋がりが必ずありますので、IQを活かす為にはEQが必要です。

つまり、IQとEQは対立するとモノだと言われたりしていたりもしますが、IQを十分に発揮するためには、EQによる自分の感情のコントロールが必要で、その場所や状況に合った感情を作り出すことができなければ、成果を上げることは難しいのは当然です。

 

障害に対する対処方法の3タイプ

障害に対する対処方法の3タイプ人は、障害に出合った時の対処方法で、「脱落組」「キャンパー」「登山家」の3タイプに分かれます。

また、企業に属する従業員の80%以上は「キャンパー」で、逆境が重なると、逃げ出したり、現状に安住しようととします。

現代の組織で求められる対処方法は、ひたむきに頂上を目指す「登山家」の人材である。

 

AQ診断の4つの要素(core)

AQ診断の4つの要素(core)人の逆境に対する反応には、次の4つの要素が組み合わさり決まるとされています。

  • コントロール(Control)
  • 責任(Ownership)
  • 影響の範囲(Reach)
  • 持続時間(Endurance)

Control、Ownership、Reach、Enduranceの4つの頭文字をとり「core」と呼ばれています。

AQの数値は、coreの要素の4つをそれぞれ測定します。

 

AQの5段階のレベル

AQの5段階のレベルAQのレベルは、逆境に対する反応や対応のしかたによって5つのレベルに分けられています。

  • レベル1 逃避(Escape)/逆境に立ち向かえず逃げようとする
  • レベル2 サバイブ・生存(Survive)/なんとか生き残ろうとする
  • レベル3 対処(Cope)/とりあえず対処をする
  • レベル4 管理(Manage)/ 逆境をなんとか管理し解決しようとする
  • レベル5 滋養(Harness)/ピンチをチャンスにし、逆境を栄養源としてさらなる飛躍を目指す

レベル1逃避がAQレベルが一番低く、レベル5滋養が一番高くなっています。

レベル1は逆境に直面すると「逃避」します。レベル2はなんとか「生存」出来るという程度の人です。

レベル5の滋養に達すると、試練や苦難を糧として、さらなる成長を遂げるようになります。

 

AQが役立つ地位や職種について

AQが役立つ地位や職種についてAQが役立つ地位や職種は、経営者や管理職などのリーダ層です。

経営者や管理職などのリーダーには、レベル4以上のAQが望ましいです。また、AQが高いリーダーの方が成功するといわれています。

つまり、「失敗は成功の元」という考え方がとことん染み付いている人で、AQが高い人は失敗を常に良い方向へ捉えるため、失敗を恐れて何かを躊躇することは非常に稀です。

例えば、発明家エジソンは「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。」と言い、パナソニック創業者の松下幸之助は「成功の秘訣は、成功するまで続けること」と言っています。

こういった偉人の言葉からも、AQが高いリーダーの方が成功するということがわかります。

 

AQの算出方法

AQの算出方法は、「教育指数(EQ)を知能指数(IQ)で割り、それに 100 を掛けたもの」と言われていますが、この算出方法はあくまでも簡易的な算出方法です。

 

AQは先天的?生まれ持ったモノ?

AQは先天的?生まれ持ったモノ?AQは持って生まれたモノ、先天的なモノではありません。

AQは、訓練や経験によって高めていくことが可能です。だからこそ、社会人としては高めていく必要があるのです。

逆境に耐えぬく力を養うこと鍛えることは、社会人として、組織の一員として、個人としても役に立つものです。企業で人事関係に所属している方はAQを、人事研修に取り入れるのもお勧めです。

博士の研究によると、アメリカ大統領選挙において23回中22回は、AQのより高い候補が勝利しています。またAQの高いリーダーが率いる組織は、そうでないリーダーが率いる組織よりも、優れたパフォーマンスを継続的に挙げることがわかっています。

 

AQを高める方法

AQを高める方法AQを高めるために最も重要となるポイントは、何ごとも肯定的に受け止めることができることです。

肯定的に受け止めるとは「ポジティブさ」であり、常に「プラス思考」を持つことです。

AQの高い人は、窮地に追い込まれても前向きな姿勢を崩しません。

つまり、窮地に追い込まれてもポジティブ思考でプラス思考に考えて、失敗や挫折の場を成長の機会ととらえます。だからこそ、成功するまで粘りきり成功することができます。

次に「笑顔」と「感謝」に意識を持ちます。

「笑顔」でいることはポジティブなプラス思考に繋がります。

脳科学では楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい気持ちになるのだという研究結果があり、楽しい気持ちはポジティブな考えに繋がります。つまり、悲しい気持ちであっても笑っていると楽しくなりポジティブな気持ちに繋がるのです。

「感謝」は多くの人に支えられながら生きていると感じることで、逆境に負けないメンタルを持つことができます。それは自身の運命すらも変えてしまう可能性を秘めています。

 

博士は、自身のAQの他に、部下のAQを低下させるリーダーの特徴も研究結果として発表していますので、部下の育成にお役立て下さい。

部下のAQを低下させるリーダーの特徴

部下のAQを低下させるリーダーの特徴

  • 実行できない約束をする
  • 気まぐれな行動をとる
  • 物事のマイナス面ばかりを指摘する
  • 失敗という言葉を頻繁に使う
  • ユーモアを許さない
  • 創造力をつぶす
  • 権限の伴わない責任を課す

 

自閉症スペクトラムの「AQ」とは?

自閉症スペクトラムのAQは、個人の自閉症傾向を測定することが目的の検査のことです。

Autism-Spectrum QuotientからAQと呼ばれており、このページで説明しているAQ(逆境指数)とは関係がありません。

 

まとめ

AQのまとめIQ(知能指数)が高ければ仕事が出来ると言われていた時代から、EQ(心の知能指数)の「他者との良好な人間関係を築く能力」が重要視されてきました。

しかし、グローバル化している社会において、自分の意見や考えをはっきりと伝える外国人と接する事も多くなっています。その外国人の発した意見を、自己肯定感が低い日本人は自分が否定されたと感じストレスになる人が多いと言われています。

また、インターネットの中では、知らない人や見えない人から誹謗中傷されるのが一般的になり、更にストレスが増大しているのが現代の社会ではないでしょうか?

こんな時代だからこそ、AQ(逆境指数)が大切なのです。

AQを高めて逆境に立ち向かっていく力を身につけより良い方向に組織を導いていく事にお役立てください。

 

この記事はキャリアコンサルタントドットネット運営事務局が作成

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