現状維持バイアスとは?外し方とは?/陥る人の特徴をわかりやすくコラムで徹底解説 | キャリアコンサルタントドットネット

現状維持バイアスとは?外し方とは?/陥る人の特徴をわかりやすくコラムで徹底解説

[記事公開日]2020/11/30
[最終更新日]2021/09/13
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社会人になってから上司や先輩から「現状維持バイアスも知らないのか!」なんて言われた事がある人も多いはずです。

そんな「社会人になってから知っておいて方が良かった」と思われる現状維持バイアスを初心者向けにわかりやすく説明いたします。

 

現状維持バイアスに陥る人は?注意しなければならない人とは?

現状維持バイアスに陥る人は?注意しなければならない人とは?

現状維持バイアスは、誰もが陥る可能性がある心理作用です。

意志の強さがあっても現状維持バイアスに陥る可能性がありますし、学歴が良く頭の良い人であっても同じです。

また、国籍や年齢、性別などにも関係がありません。

つまり、誰もが陥る恐れがあるからこそ、誰もが知っておいた方が良いそれが現状維持バイアスなのです。

 

 

現状維持バイアスはプライベートでも注意が必要

現状維持バイアスはプライベートでも注意が必要また、現状維持バイアスはキャリア(仕事)の関係だけで注意しなければならない訳ではありません。

プライベートでも同様に陥る恐れがあります。

恋人との結婚や夫婦の離婚などはもちろん、大きな変化を伴う出来事においては注意が必要です。

 

 

バイアスとは?

バイアスとは?

現状維持バイアスの他にも、バイアスという言葉は多くの用語で使用されています。

その為、バイアスという単語を理解しておく事も重要です。

バイアスとは「偏見・先入観・データ等の偏り」という意味です。

バイアスは心理学では頻繁に使用される言葉です。

現状維持バイアスの他にも、バイアスという言葉が使用されている用語は下記の通りです。

簡単な説明文と共に記載しています。

 

バイアスを使用している他の用語

認知バイアス

非常に基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤り(虚偽記憶)など、人間が犯しやすい認知の誤り。

感情バイアス

感情的要因による認知と意思決定の歪み。

正常性バイアス

災害があっても自分だけは大丈夫と思うこと。特に自身に耳の痛い情報は入らないこと

生存者バイアス

生還した者からは意見が聞けるが、生還できなかった者から意見は聞けないこと

確証バイアス

都合の悪い情報は目に入らず、都合のいい情報ばかりが目に入ること

対応バイアス

状況の影響力を過小評価し、その人物や集団の特性を重視してしまうこと

内手段バイアス

同じ集団に属するメンバーの能力を高く評価しがちな傾向

参照:バイアス/Wikipedia・誰もが陥る「8つの認知バイアス」に要注意。あなたの思考は気づかないうちに “偏っている”/StudyHacker

 

現状維持バイアスとは?

現状維持バイアスとは?現状維持バイアスは「今からの変化を受け入れたくない」という作用です。

変化をすれば利益がある場合でも現状を維持し、変化することに過剰に反応してしまう傾向のことです。

日本語訳をすると「現状を維持する偏見・先入観」となります。

 

現状維持バイアスは「狩りをしていた時代」の記憶?

現状維持バイアスは「狩りをしていた時代」の記憶?現状維持バイアスは、人間がまだ狩りをして動物のように生活をしている時代の遺伝子が残っていると言われています。

その時代に未開の地へ行く事は、大きなリスクを伴い命の危険が伴います。

だからこそ、その時代の人は現状であることを望み、それが生きるために必要な選択であり正しい選択だった訳です。

その時代の記憶が遺伝子に残っているために、現状維持バイアスに陥るのです。

ただ、狩りをしている時代の変化のスピードと、インターネットが発達した現代の変化のスピードは全く違うといっても過言ではありません。

現代社会は変化をしないとは取り残されてしまう事さえも考えられます。

つまり、現状維持バイアスは、現代社会で生きていく上では必要がないのかもしれないのです。

 

現状維持バイアスに陥る理由

人間が現状維持バイアスに陥る理由は以下のような複数の理由や背景があります。

損失回避したい①(プロスペクト理論)

損失回避したい①(プロスペクト理論)利益を得ることが出来れば人は満足します。

ただ、人は損失(不利益)の苦痛に比べれば満足は少ないのが実情です。

例えば、1万円を拾った(利益を得た)時と、1万円を落とした(損失)時とを比較します。

1万円を拾った後に1万円を落とした場合

1万円を落としたということに重点を置きショックを受けます。

1万円を落とした後に1万円を拾った場合

1万円を落とさなければ1万円増えたのにと感じます。

つまり、人間は利益に対する満足よりも損失・不利益に対する不満を大きく感じてしまうのです。

拾って落としても、落として拾っても、金額だけで考えるとプラスマイナスはゼロです。

もしも、利益と損失に対する感情が同じなら上記いずれであっても不満に感じる事はありません。しかし、現実としていずれの場合も不利益(損失)を感じるのです。

この理論をプロスペクト理論と言います。

現状維持バイアスでは、このプロスペクト理論が影響を与えています。

 

損失回避したい②(ネガティブ・バイアス)

損失回避したい②(ネガティブ・バイアス)ネガティブ・バイアスとは、ポジティブな情報より、ネガティブな情報に価値を見出し重点を置くことです。

これは、ポジティブな情報とネガティブな情報を比較して同じリスクであっても、ネガティブな情報に価値を見出して強く感じ重点を置くということです。

例えば「1万円を失う可能性と1万円を得る可能性」という情報ですと1万円を失う可能性を強く感じてしまいます。

そして、1万円を失うから行動をしないという結論になります。

現状維持バイアスでは、このネガティブ・バイアスが影響を与えています。

 

損失回避したい③(保有効果)

損失回避したい③(保有効果)保有効果とは、自分が所有しているモノに高い価値を感じ、所有しているモノを手放したくないと感じる傾向のことです。

これは、現在住んでいる家と新しい家が同じ価値であっても比較した場合に、現在の家の方に価値を感じるということです。

「この商品には愛着がある」等で使用される「愛着」は、保有効果を言語化した単語なのかもしれません。

現状維持バイアスでは、この保有効果が影響を与えています。

 

慣れ親しんだモノをやコトを望む傾向

慣れ親しんだモノをやコトを望む傾向上述している通り人間は、様々なモノやコトの変化に非常に敏感でその変化に恐れを抱きます。

また、不確実であるモノやコトにも同様で恐れを抱きます。

知らないレストランに行ったりせずに、チェーン店や馴染みのある店に行ったりすることが代表例です。

他にも関連した心理的作用として単純接触効果(ザイアンスの効果)があります。

単純接触効果(ザイアンスの効果)とは「接触回数が多ければ多いほど行為を抱く」という作用です。

単純接触効果(ザイアンスの効果)は、商品などのマーケティングにも利用されていたりします。身近なところで説明しますと、仲良くない人と頻繁に会っていたら仲良くなったなどは単純接触効果(ザイアンスの効果)だと考えられます。

こういったことも含めて慣れ親しんだモノやコトを望む傾向は、現状維持バイアスに影響を与えていることがわかります。

 

既定から変更しない

既定から変更しない例えば、通信販売の申込みをする場合に、「メールマガジンの送信に同意する」かどうかの選択肢にはじめからチェックが入れてある場合にチェックを外す人が少ない場合がこの「既定から変更しない」に当てはまります。

また、海外では臓器移植の同意する際の書き方の違いで同意率が大きく違ったとの研究結果で注目を浴びました。

  1. 臓器提供に同意する場合はマルをしてください
  2. 臓器提供に同意しない場合はマルをしてください

上記では国の文化、宗教などに関わらずに2の「臓器提供に同意しない場合はマルをしてください」が同意率が高かったのです。

この事からも、既定から変更しないは、現状維持バイアスに影響を与えていることがわかります。

 

現状維持バイアスの具体的な外し方

繰り返しになりますが現状維持バイアスは、誰もが陥る可能性があります。

その為に自分も現状維持バイアスに陥る可能性があり、現状維持バイアスに陥った場合には外さなければなりません。そんな現状維持バイアスの具体的な外し方は以下のとおりです。

 

最悪を想定した場合の数字で考える

最悪を想定した場合の数字で考える現状維持バイアスの陥る根本的な理由は、損失の回避です。

損失とは金銭が失われてしまう場合や現在あるモノがなくなってしまったり等様々です。

その最大限の損失を具体的かつ明確に表して認識してみましょう。

具体的かつ明確に表すとは、第三者に見せるわけではないのですが第三者がみてもわるような形が良いでしょう。

つまり、具体的かつ明確とは「数字」などで表す事がベターです。

100万円が90万円になる損失と、100万円が0円になる損失では損失の度合いが違います。

その他の数値も表してみる

また数値は、価格だけではなくほかの数値も表してみましょう。

「性能」「保証期間」「コスト」「耐用年数」などです。

より損失が具体的で明確になれば意思決定する際にも判断がしやすくなるのです。

また、次の第三者からのアドバイスをもらう際に伝える際にもこの数値は役立ちます。

 

関係者以外の第三者からのアドバイス

関係者以外の第三者からのアドバイス現状維持バイアスを外すためには、関係者以外の第三者にアドバイスをもらいましょう。

上記で表した数値なども伝え、「自分は現状維持バイアスに陥っているのではないか?」という点も伝えるとわかりやすくなるかもしれません。

第三者だからこそ出来る客観的なアドバイスで、現状維持バイアスに陥っていないかのチェックが可能になります。

 

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現状維持バイアス関連サイト

 

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現状維持バイアスのまとめ

現状維持バイアスのまとめいかがだったでしょうか?

現状維持バイアスは、未知のモノやコトに対して必要以上に恐れや不安を抱き現状維持を望む心理的作用です。

また、なぜ知っておいた方が良いのかというと誰もが陥る恐れがあるからです。

ただ、現状維持バイアスを外すことが出来ない訳ではありません。

外す方法を意識し、積極的な活用で現状維持バイアスに陥らないように気をつけるようにしましょう。

現状維持バイアスに陥らないように意識することで、未知のモノやコトに対して必要以上に恐れや不安を抱くことがなくなります。

現状維持バイアスを外すことで、自身のキャリアチェンジやキャリア向上等の為の転職にも活かすことが可能になります。

また、積極的に新しい発想等にチャレンジする事が可能になります。

現状維持バイアスを理解することは一見難しいと思われがちです。同時に現状維持バイアスを外すことも難しいと思われがちです。

しかし、ポイントを押さえてしまえば、比較的容易にはずことが可能ですので、今回紹介したポイントを参考にして、ぜひ現状維持バイアスに目を通してみてください。

 

現状維持バイアス関連サイト

  1. 現状維持バイアス/シマウマ用語集
  2. 現状維持バイアス(Status Quo Bias)/UX TIMES
  3. 現状維持バイアスとは?意味や事例は?外し方は?/brave-answer
  4. 現状維持バイアス、変化を恐れる人間の心理とは?/モチラボ
  5. 現状維持バイアス ~行動経済学⑤~/FUJIMOTO KAZUTO(note)
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