[最終更新日]2021/09/14
新卒で内定をもらうためには、エントリーシート・履歴書に必ず志望動機欄に効果的な志望動機を書かなければなりません。
しかし、そんな効果的な志望動機をエントリシート・履歴書に書くためにはどうすればよいのでしょうか?
そんな効果的な志望動機欄の書き方をわかりやすく説明いたします。
Contents
内定に繋げる志望動機の書き方
企業を知った日、出会った日を思い出そう
どのような会社であっても、面接で聞かれる質問は「当社への志望動機を聞かせてください」という志望動機です。
新卒で企業が求人を募集する際は、エントリーシートでの応募がある企業が現在は多数が占めますので、このエントリシートには多数の入力項目があり、志望動機を問う項目もあるのが通常です。
そして、このエントリーシートの志望動機欄をついつい軽く見てしまう場合があります。ついつい同じ業種だからと同じ志望動機を書いて提出してしまいがちになりますが、このエントリーシートの志望動機欄はとても大事な項目であり、またこのエントリーシートの志望動機欄ほど難しい項目もありません。
このエントリーシートの志望動機欄を見るだけで、新卒のあなたの人生経験、人生の目標、人生観がわかります。
また、他にも学生生活の様子やあなた自身の短所・長所、生き方などもエントリーシートや履歴書の志望動機欄を見ればわかります。
エントリーシート・履歴書欄の記入の前に「どうして、企業職種の仕事をしたいのか?」という回答は「人生をどう行きたいのか?」という質問と同じと考えても良い質問です。
そのために、学生時代に「何をしてきたのか?」という、自分を問い直す作業でもあります。
エントリーシート・履歴書のこの欄は、難しい質問だと感じるかもしれませんが、それほど悩む必要はありません。
エントリーシート・履歴書に記入する時に大事なことは、「なぜ?」を「明確に」「具体的に」答えることができるかどうかです。
この「明確に」「具体的に」というポイントは、エントリシート・履歴書欄の志望動機欄のみで役立つわけではありません。エントリシート・履歴書に記入するすべての項目に通じて就職活動に役立つことですので、しっかりと頭の中に入れておきましょう。
そんな、エントリーシート・履歴書の志望動機を内定につなげる為、「明確に」「具体的に」書くためにはどうすればよいのでしょうか?
「明確に」「具体的に」履歴書を書く
まずは、あなたがその就職希望を考えている企業との出会いを思い出してください。
求人を応募している企業がたくさんある中で、いつ企業と出会ったのかを思い出すことは、エントリーシート・履歴書に具体的な志望動機を書くためには必要です。
もちろん、その出会いは人それぞれです。
自動車を製造・販売しているメーカーですと「小さな頃から今現在も父親が御社の自動車にずっと乗っていた」というエントリーシート・履歴書の志望動機欄に書いてある場合と「スーパーの駐車場でたまたまみかけました」と、エントリーシート・履歴書の志望動機欄に書いてある場合ではどちらの方に心をひかれるでしょうか?
当然、前者の「小さな頃から今現在も父親が御社の自動車にずっと乗っていた」だと思います。
どのような形であっても、企業との出会いにはドラマがあるはずです。そのドラマを思い出して就職希望の企業との接点を思い出してみましょう。
その中で「企業側の人事採用担当者の面接官」のより良い印象を与えることができる、出会いのドラマを語れる人になりましょう。
そうすれば、単なる憧れで志望する人よりも数段高く好感度を高めることが出来るはずです。
その企業の感じた感覚・印象をしっかりと考えて語ろう
「当社にはどうような印象がありますか?」というエントリーシートの項目も、新卒の就職活動にはよくある質問です。そして、エントリシートに記入する「印象」も志望動機と同じく重要です。
「明るい社風だと思う」「日本を経済界をリードしている企業だと思います」などと、どの会社でも通用しそうなことしか書く事ができない場合は、企業側の人事採用担当者へアピールに繋がる事はないでしょう。
ここで重要なのは、エントリーシート・履歴書欄の志望動機の際にも活用した自分とその企業との出会いからはじめることです。企業との出会いの時を思い出し、その当時に感じた印象と、今現在入社希望したいと思っている気持ちを比べてみるのもアピールに繋がるでしょう。
その感じたことを、あなた自身の言葉・表現で語る事が大切です。また、具体的な形の話であればあるほど企業側の人事採用担当者へのアピールに繋がるでしょう。
人から聞いた話ではなく、あなた自身が感じて強く心に残ったことを、あなたの気持ちを整理してあなたの言葉を考える事でよりアピールに繋がる表現になります。
エントリーシート・履歴書を提出する企業の印象を調べる上で、ホームページや新聞などの情報ももちろん大事ですが、やはり直接働いている人と接するのでは、また印象が変わってくることが多くあります。
その為、会社訪問、OB・OG訪問、などをこなしてみるのもお勧めです。
商品を実際に手にしたり、周りの知人や友人に意見・評判を聞いてみることも有効です。その友人・知人の意見や評判を聞いた上で、自分の意見も付け加えた上で表現してみるとさらに印象に残る志望動機が書けるのではないでしょうか?
次にあげる企業研究と同様に手を抜いてはいけません。
可能な限りエントリーシート・履歴書を提出する志望先企業に接近して情報を仕入れるように努めましょう。
企業研究はこまめに熱心にしましょう
エントリーシート・履歴書を提出する志望先企業の「力を入れている事業」「興味がある事業」といった内容は、企業研究しなければわかりません。
逆に、企業研究をしないままで、自分の身近にある事業のみを知っているだけで志望先企業へ入社出来ると思っているのでしたらそれは大変危険です。
なぜならば、その事業が縮小される事業かもしれないからです。
また、運よくエントリーシートが突破できたとしても、その後の面接に進んだ際に回答が出来ない場合などは誰でも想像できると思います。
企業研究を重ねていると、経営理念や事業計画に共感できる部分も出てくることがあります。この共感できた部分は、あなたの生き方そのものと重なったいる部分である事が多く、志望動機の中に盛り込むことで効果的なアピール材料となるでしょう。
経営理念だけでなく、企業の経営方針なども含めて新しい取り組みも企業研究を重ねれば自分との接点が見えてくると思います。
その接点や共鳴できた部分をしっかりと志望動機欄に書く事で、企業側の人事採用担当者へのアピールとなるでしょう。
自分の考えと企業との小さな接点を探しましょう
企業の進もうとしている方向や考えと、自分の進もうとする方向や考えが違っていたら、おそらく企業への志望動機はもちろん、エントリーシート・履歴書を突破後の面接の際にも様々な質問に答える時に苦労するでしょう。
しかし、そのエントリーシート・履歴書にほんの小さな接点でもあるとすると、それは説明しやすく、自分の言葉でしっかりと企業側の人事採用担当者に伝えることが出来るのではないでしょうか?
働くとはどういった事なのかなど人間として難しい質問も含めて、仕事に何を求めているのかなどの共通点が見つけることが出来れば、格段に充実した内容になるのは間違いありません。
例えば、ラーメンを食べる事が好きで、日々ラーメン研究をして学生生活を過ごしてきた方が、おいしいラーメンをより多くの方が手軽に食べられるように即席ラーメンにしたいという思いがあって即席ラーメンを作るメーカーに入社したいという思いや、バンドとして音楽が好きで、質の良い音楽をより多くの方に聴いてもらいたいという思いからスピーカーを製造するメーカに入社希望などは志望動機が書きやすいと思いませんか?
ちなみに、この体験や興味、関心を通じた「接点」がはっきりとせずに具体的な体験が思い浮かばない場合は、学生生活だけでなく恋人とのデート中の事や友人の友人が使っているなど、いろいろな角度から考えてみましょう。
例えば、製薬業界へ希望を出しているが自分は病気などしたことがないという人でも、「3才で亡くなった祖母が御社の薬を飲んでいた事を最近知りました。」なども、非常にインパクトがあるエピソードになるのではないでしょうか?
PICKUPキャリコン
あなたが何ができると思っているかを語ろう!
「御社に入れば○○がしたい」というのは、ただのあなたの希望です。
その心意気はとても大事なことですが、社員全員の心意気だけで会社はやりたいことをさせてくれる訳ではありません。
つまり、あなたの希望を保障しうる能力があるのかをしっかりと伝えなければなりません。
あなたが、国内ではなく海外の支店で働きたいという「希望」に、TOIEC800点という能力があればそれは保障になります。語学力だけではなく、パソコン技能、リーダーシップ、積極性、粘り強さ、冷静さ、協調性といった社会人基礎力や明るさや優しさといった「人柄」まで相当広い範囲のものが含まれていると考えてみてください。もちろん、TOEICなどの資格は強調して書く事も効果的でしょう。
ここで、注意する点は能力だけを羅列するだけでなく、その能力をどのように企業で活かす事が出来るかという点を表現することです。
ただ、よくある間違いですが、具体的なようで具体的な表現ではない言葉には注意が必要です。例えば「チャレンジ精神」や「未知のことに挑戦する」などの言葉です。
「チャレンジ精神」「未知への挑戦」と言っても、何に対して「チャレンジ」をするつもりなのかが、この言葉だけでは伝わってきません。
「飛び込みで営業をするなどといったチャレンジ精神」や「異文化な国への派遣など未知のことに挑戦する」と書く事が出来れば明確となります。
エントリーシートや履歴書に記入する際には、明確でエントリーシート・履歴書を提出する企業側の人事採用担当者に伝わるように記入しましょう。
明確にやりたい仕事を説明しよう
「大きな会社が安定しているので入社したい」というような軽い気持ちの人はいないと思いますが、そのような軽い気持ちでは、エントリーシート・履歴書を提出した企業に入社後にどんな仕事をしたいのかなどを具体的に説明する事は難しいでしょう。
ただ、新卒の学生ですので実際の仕事内容については詳しくわからないのが当然ですので、しったかぶりの記述にはならないように注意しましょう。
つまり、具体的な仕事内容を記述するのではなく、仕事に賭けるアツい思いや、意気込み、発想やアイデアの豊かさなどを示すことに重点をおいた記述が良いでしょう。「やるぞという気持ち、情熱だけは、誰でにも負けない」というアピールでエントリーシート・履歴書を提出する企業側の人事採用担当者にアピールしましょう。
しかし、注意も必要です。
仕事とは、基本的に一人でするわけではありません。
気持ちばかりが先行し、自分が希望している職種が一番という気持ちは非常に大事ですが、他の職種を蔑んだ書き方をしてしまっては、その職種への配慮が出来ておらず、自分の事だけしか考えることが出来ないという印象を与えてしまう場合があります。
特にチームで仕事をする仕事の場合は、多職種への配慮している言葉を添えると評価を高めてくれるでしょう。
例えば、電車の運転士や車掌の場合です。駅員、指令員、車両の整備、線路の補修係などがいてその列車を安全に運行する事ができる訳ですので、自分が目指す運転士、車掌の事ばかりではなく「他の職種の方々と責任感を持って」「鉄道を安心、安全に運行することを目的としている者同士が信頼しあってこそ、最高の鉄道サービスが提供できる」などと記入すれば、全体に目配り出来る人材だという印象になるでしょう。
PICKUPキャリコン
自分の目指す人間像を描こう
企業の目的は何でしょうか?それは事業を継続して売り上げを伸ばして利益を上げることです。
では、企業がその企業で働く人に持ってほしいと思っている目的はなんでしょうか?それは、会社の売り上げと利益を上げることを第一に考えて、自分自身が成長してさらに利益や売り上げの貢献をしてくれる仕事をして貰う事です。
ですので、その企業で働く事を前提に「その企業でどのような企業人を目指すのか?」という目標を考えて、それをしっかりと書けるようにしておきましょう。
その為には、その企業で働く先輩などを積極的に訪ねて観察する事が大切です。可能であるならば、入社したての先輩から5年働いた先輩、10年働いた大先輩など複数の先輩を訪ねてみましょう。
ただ、実際の記述となると「仕事を通じて成長していきたい」などという平凡な内容になる人が多い場合があります。しかし、平凡な内容とは、多数の応募者の中で目立つことはほぼ不可能ですので、全体的に仕事に対する真剣な姿勢が感じられるような文章を目指しましょう。
さらに充実した内容にする為には、他の人間とのかかわりを強調するのがコツです。営業職やサービス業であれば「お客様」とのかかわりをアピールしましょう。サービス業である宅配会社を希望するのであれば、「荷物を真心で運びお客様を笑顔にしたい」などとお客様とのかかわりを示してみましょう。
こういったお客様とのかかわりを示す事により、あなたの幅の広さを示すことが可能になります。
また、他にも地域社会や子ども、お年寄りなど地域社会のことや環境問題など社会問題との関係を示し、「社会貢献」を強調することも有効です。
どうしても働きたいという熱意
熱意があっても相手に通じないことがあるのは間違いありません。ただし、熱意がなければ絶対に通じのも事実です。
どれだけ立派な企業研究が出来ていても、やりたい仕事が書かれていたとしても「熱意」を感じられなければ、熱意がないという気持ちが伝わってしまうのです。
A社で面接の際に「ほかの会社は受けていますか?」と聞かれた場合に「御社のみです」というわけにはいきません。B社やC社を受けていることを話すはずです。そういった時に、どうしてA社なのかということを説明しなければなりませんが、その熱意がなければ志望動機欄は気が抜けたような内容になってしまいます。
業界ごとの志望動機であれば、誰でも書けるはずですが、その誰でも書ける志望動機は他のエントリーシートとほとんど差がつかないのと同じ意味です。
しかも業界ごとの志望動機はあくまでも業界ごとの話であり、A社に対する固有の志望動機でありません。
では、どうすればこの熱意というポイントをクリアできるのでしょうか?
それは今まであげた
- 企業を知った、出会った日を思い出そう
- 自分で感じた感覚・印象をしっかりと考えて語ろう
- 企業研究はこまめに熱心にしましょう
- 自分の考えと企業との小さな接点を探しましょう
- 明確にやりたい仕事を説明しよう
- あなたが何ができると思っているかを語ろう!
- 自分の目指す人間像を描こう
のポイントごとにA社を志望する理由を考えてみましょう。
特定の企業を熱望する理由は、それぞれ人によって違う訳ですが、上記ポイントのどこかで、熱望の理由を当てはめることができるはずです。
このポイントを伝える場合にも、その企業についての事前研究が最も重要なポイントになるのは当然です。
そして、具体的なエピソードを用いることを忘れないようにし、「だから、御社なのだ」という説得力は、具体性から発するものです。
その「だから」をじっくりと考えてアツい熱意を企業側の採用担当者に伝えてみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
エントリーシート・履歴書の志望動機欄を内定につなげる書き方【新卒者向け】でした。
他にも、裏技的なものとして「情に訴える」や「その企業を否定したり、批判したりする」という方法もありますが、イチかバチかの賭けになる部分がありますので、十分に注意してするようにしましょう。
ただ、現状の改革に意欲的な企業などではそういった気持ちが伝わる事もありますので、試してみるのも良いかもしれません。