[最終更新日]2021/09/14
大阪の中小企業で人手不足に悩まれている方も多いのではないでしょうか?
- 大阪で求人を募集しても人が集まらない
- 人手不足で仕事はあるけど受注が出来ない
- 新卒採用してもすぐに辞めてしまう
- 大阪の就職氷河期世代の埋もれてしまっている優秀な人材を採用したい
人手不足で倒産する中小企業も出てきています。また、後継者不足も含めての廃業も増えてきており、人手不足解消は多くの中小企業にとって大きな問題です。
そんな大阪の中小企業で、人手不足に悩まれている方のために解消する方法を分かりやすく説明いたします。
Contents
大阪の中小企業の人手不足について
「人手不足だ」と多くの企業で言われていますが、新聞やテレビなどではインパクトのある大企業の情報が多く取り上げられています。では、中小企業でも本当に人手不足なのでしょうか?
独立行政法人 中小企業基盤整備機構が行った中小企業1067社へのアンケートでは、786社が人手不足を感じていると回答しました。割合では73.7%という結果となっており多くの中小企業で人手不足だと感じています。
業種によっても下記の通り大きく数値が分かれています。
業種 | 回答社数 | 人手不足企業数 | 人手不足企業割合 |
---|---|---|---|
製造業 | 294社 | 241社 | 81.9% |
建設業 | 176社 | 132社 | 75.0% |
情報・通信業 | 86社 | 63社 | 73.2% |
運輸業 | 26社 | 22社 | 84.6% |
卸売業 | 77社 | 41社 | 53.2% |
小売業 | 73社 | 50社 | 68.4% |
飲食店・宿泊業 | 35社 | 34社 | 97.1% |
サービス業 | 300社 | 203社 | 67.7% |
合計 | 1,067社 | 786社 | 73.7% |
参照:独立行政法人 中小企業基盤整備機構/人手不足に関する中小企業への影響と対応状況
また、「人手不足」を感じている企業への質問で「人手不足をどの程度感じていますか?」には52.8%が人手不足を深刻に感じているとの回答があり、大企業のみではなく中小企業ということになります。
他にも「人手不足」を感じている企業の75.6%が「人材の採用が困難」だと回答しています。これはどの業種にも共通しており、売上減少、 商品・サービスの質の低下、利益減少など経営面の多岐にわたり大きな影響が現れている事がわかります。
大阪の有効求人倍率は?
また、都道府県・地域別有効求人倍率(平成31年2月分)では全国合計1.63倍です。大阪では1.54倍ですので全国的にみて大阪だけみても応募者が集まらない状況である事がわかります。
参照:厚生労働省職業安定局雇用政策課 /一般職業紹介状況(平成31年2月分)
人材確保に成功している大阪の中小企業の取り組み
多くの中小企業が人手不足なのは事実ですが、人材確保に成功している中小企業はゼロではありません。
では、人材確保に成功している中小企業とそうでない中小企業との差はなんなのでしょうか?
これは中小企業白書から「人材の定着や育成の取り組み」の違いだと読み取ることが出来ます。
人材確保に成功している中小企業とそうでない中小企業ともに「人材の定着や育成の取り組み」として有効だと考えているかの回答で「能力や適性ん位応じた昇給・昇格」「成績や業績内容に応じた人事評価」が高くなっています。
しかし、そうでない中小企業は「能力や適性ん位応じた昇給・昇格」の割合が成功している中小企業に比べて高いが特徴です。
また、「職場環境・人間関係への配慮」に関しては他の項目よりも差が大きくなっています。
人材確保に成功している企業は「職場環境・人間関係への配慮」している企業が多く「能力や適性ん位応 じた昇給・昇格」に関しての割合が少ないとの結果です。
つまり、人材確保に成功している中小企業は「給料」よりも環境などの「目に見えないモノ」への配慮をしている事がわかります。
人手不足企業が実施するべき職場環境のポイント
人手不足の要因は大きくわけて二つに分かれます。
- 人材の確保
- 人材の定着
「人材の確保」の要因は「応募者が来ない」「求める人材が来ない」に分けることが出来ます。
人材確保の対策について
人材確保の要因「応募者が来ない」「求める人材が来ない」に分けられていますが、どちらにも共通の原因があります。それは自社のアピールをする事が出来ていないという事です。
自社をアピールする為には重要なのが、どのような人に働いてい欲しいかを明確にする事です。独身者を募集しているのに「保育所設置しています」とアピールするのがわかりやすい例です。
これが明確に出来ていないから「働きたい」と思う人に届かないメッセージになってしまい、当然応募はありません。自社をアピールする際のポイントの主な項目は以下の通りです
自社アピールするポイントの主な項目
- 共通項目
・事業・技術・サービスの特徴
・社員・職場の雰囲気
・経営者の「人となり」
・社内制度や仕組み
・仕事の進め方 - 幹部候補と中核人材
・経営ビジョンや会社の方向性
・キャリアパスが示されているか - パートタイム・アルバイト
・希望に合わせた働き方が出来るのか
・ワークライフバランスの推進について - 技術者等
・設備や仕事環境は整っているか?
・技術・技能継承の体制は整っているか?
また、「何のために」「どのような人を採用するのか」と採用目的を明確にすることが重要です。難易度の低い業務は未経験者でも対応可能ですが、難易度の高い業務なら業務経験者が欲しくなります。技術力を強化したいのであれば、高度な専門職人材を探すことになります。
その上で知識や能力、資格、仕事に対する価値観・考え方等、求める人物像を明確にし、その中で採用条件として何が一番大事なのかを整理する必要があります。
人材採用の事前準備の主なポイント
- 採用方針を決定、社内で共有する
「何のために」「どのような人を」「人数」「いつまでに」採用するかを決定 - 求職者の興味・関心等がどこにあるかを考える
・事業、製品・サービスの特長・優位性
・職場環境、休暇制度、従業員の年齢構成
・従業員への向き合い方
・賃金等 - 求める人材像を明確化する
・業務・業界に関する知識や経験、業務遂行上必要となるスキル
・能力、資質(対人関係能力、仕事に対する取り組み姿勢、物事を論理的に考える能力)
・仕事に対する価値観、考え方(仕事から得られる価値、働き方、仕事を通して実現したいこと、キャリア) - 募集方法の検討
・ターゲットとなる人材がどのような就職・転職活動をしているのかを調査
・費用対効果を検討して募集方法を決定
参照:中小機構/小規模事業者の人手不足対応
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人材の定着の対策について
人材が定着しない要因は「職場環境が悪い」が主になります。ただ、労働環境は、勤務時間や休日・休暇といった「労働時間」に関わること、各種手当、支援等の「賃金」、「福利厚生」に関わること、「人事評価」等の様々な制度、「安全衛生」にも関わる機材や設備等のインフラ、さらには上司・同僚・後輩ひいては外部の取引先にまで至る周囲の「人間関係」など多岐に渡ります。
これらを大きく分ければ「労働時間内の環境」と「それ以外の環境」とに分けることが出来ます。
労働時間内の環境
何よりも重視されるのが労働時間内の環境です。
その中でも昨今注目されているのが「労働関連法規」を守る事です。実際には、様々な労働関連法規の全てを小規模事業者が完璧に守ることはなかなか難しいのが現実です。
しかし近年は、インターネットを駆使して様々な情報を入手することに長けた若い世代を中心として、事業者が労働関連法規だけでなく、コンプライアンスに違反していないか、厳しい視線を注ぐようになっています。
実際に、大手ハンバーガーチェーンでは学生アルバイトが授業で自身にも有給休暇を取得できることを知り店長に問い合わせたが誤魔化された為、店長の誤魔化しを含めエリアマネージャーに問い合わせたところ、店長は異動処分となったという事が起こっています。
また、ブラック企業という言葉の定義は厚生労働省さえも難しくてしていないのが実情ですが、ブラック企業という言葉は独り歩きしており、残業代を払っていてもブラック企業だと言われることさえあります。
つまり、法を守らないような事業者に有能な働き手が集まることはないのです。
そこで事業者側として法律を遵守する為に「労働関連法規」の基本的知識を理解することが必要です。
この労働関連法規を理解することは「働き方改革制度」の理解にも繋がります。「働き方改革」は、人手不足が解消された後の生産性向上に繋がり、「売上向上」や「利益向上」に直結しますので、今後の運営に活かせることは間違いありませんので積極的な取り組みをお勧めします。
それ以外の環境
■福利厚生
それ以外の環境の主は福利厚生です。
これには広い意味で労働時間内の環境でも取り上げた「労働関連法規」を守る事も含まれます。先ほどの例で挙げたハンバーガーチェーンの出来事を見てもわかる通り、大手であっても現場レベルでは守れていない事が多々ありますので、それを守るという事も福利厚生の一環と考える事がよいのではないでしょうか?
他にも託児所や食堂完備、忘年会無料なども福利厚生のひとつです。
特に仕事以外で会社の人と関わりたくないと、会社の飲み会に抵抗がある若者は多く「忘年会は残業代でるんですか?と聞かれ唖然とした。」という声が、テレビなどでも放送されていますので福利厚生は重要なのです。
■人的資源管理
かつては「ヒト」をコスト要因として捉えられていましたが、最近はその人の能力をポジティブに捉え、その能力を最大限引き出し発揮させ、積極的に経営戦略に活用していこうとする思いを込められて「人的資源管理」と呼ばれています。
人的資源管理は以下の流れになっています。
世界的には HRM(ヒューマン・リソース・マネジメント)と呼ばれています。
人的資源管理は以下の流れです。
①採用
⇩
②配置⇨育成⇨評価⇨処遇⇨配置⇨育成・・・
採用した後は配置・育成・評価・処遇をループする流れです。
- 配置/人的資源管理の始まりは、従業員の採用であり、職場のどこに配置するのか十分検討する必要があります。また、雇用する従業員についても、必要に応じ配置転換を実施します。配置は各部署、各業務の要員計画に基づき行うほか、必要な知識、技能を習得する育成を目的に行うこともあります。
- 育成/事業の継続・成長のためには、従業員に対する適切な育成が必要になります。人材育成はOJT(職場内教育)を基軸に、Off–JT(職場外教育)および自己啓発があります。
- 評価/配置された部署で業務を担当した従業員は、その成果や勤務態度、能力、職務行動等について一定期間において上司から評価され、それに基づいて処遇が決まることとなります。仕事の貢献度に応じた昇格や昇進、昇給・賞与等の査定を行う上で、しっかりとした評価制度の整備は必要不可欠です。
- 処遇/評価に基づき、従業員の能力を示す等級の昇降、基本給の昇給・降給、賞与査定への反映、役職任用・昇進等、職務任用、退職金水準・支給方法の見直し、福利厚生の適用範囲の変更等が行われます。なかでも、評価の結果をそのまま賃金や賞与等の処遇に反映させる「賃金制度」は、従業員の主たる労働条件を決定する仕組みであるため、就業規則に明記する等、透明化を図る工夫がカギとなります。
最近では外部のキャリアコンサルタントを活用することで、OJT・off-JT・自己啓発の良いところを取る形で実施する企業が増えています。
仕事の関係者に仕事以外の相談が出来るという点で、今までとは違う従業員の欲求を満たしてくれると好評です。
PICKUPキャリコン
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大阪の中小企業の人手不足解消のために
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