アンゾフのマトリクスとは?/経営戦略の基本を理解して4つの戦略と成功事例を紹介 | キャリアコンサルタントドットネット

アンゾフのマトリクスとは?/経営戦略の基本を理解して4つの戦略と成功事例を紹介

[記事公開日]2023/04/09
[最終更新日]2023/05/15
アンゾフのマトリクスとは?/経営戦略の基本を理解して4つの戦略と成功事例を紹介

今あるビジネスを更に展開しようと考えている時に活用可能なフレームワークが「アンゾフのマトリクス」です。

しかし、「アンゾフのマトリクス」と言われても、正直なところどのようなフレームワークなのかがわからないなんて方も多いはずです。

そんな、「アンゾフのマトリクス」がわからない方向けに「アンゾフのマトリクスとは?/経営戦略の基本を理解して4つの戦略と成功事例を紹介」をわかりやすく解説いたします。

 

アンゾフのマトリクスとは?

アンゾフのマトリクスとは?アンゾフのマトリクスは、成長戦略を「製品」と「市場」の2軸におき、それをさらに「既存」と「新規」に分けたフレームワークです。

このマトリクスを使うことで、実現可能性のある施策を網羅的に洗い出すことができます。

例えば、既存製品×既存市場は「市場浸透戦略」と呼ばれています。

他には、新規製品×既存市場は「製品開発戦略」、既存製品×新規市場は「市場開拓戦略」、新規製品×新規市場は「多角化戦略」と呼ばれています。

アンゾフのマトリクスは、企業が成長するための戦略を考える際に有効なフレームワークです。

例えば、ある企業が自社の商品をもっと多くの人に知ってもらいたいと考えた場合、「市場浸透戦略」を採用することができます。

た、ある企業が新しい商品を開発したいと考えた場合、「製品開発戦略」を採用することができます。このように、アンゾフのマトリクスは、企業が成長するための様々な選択肢を提示してくれます。

 

アンゾフのマトリクスの4つの戦略について

アンゾフのマトリクスの4つの戦略について

アンゾフのマトリクスは、縦軸に「市場」、横軸に「製品」を取り、それぞれ「既存」「新規」の2区分を設けた、4象限のマトリクスです。

成長ベクトル(製品×市場マトリックス)の4つの戦略を用いて、企業の将来の成長方向を以下の4種類に分け、検討できるようにしました。

  • 市場浸透戦略(既存市場×既存製品)
  • 市場開拓戦略(新市場×既存製品)
  • 製品開発戦略(既存市場×新製品)
  • 多角化戦略(新市場×新製品)

それではそれぞれの戦略について具体的に見ていきましょう。

 

アンゾフのマトリクス

 

アンゾフのマトリクスで市場浸透戦略とは?

アンゾフのマトリクスで市場浸透戦略とは?「市場浸透戦略」とは、既存の製品を既存の市場でより多くの人に販売するための戦略です。

例えば、ある企業が自社の商品をもっと多くの人に知ってもらいたいと考えた場合、「市場浸透戦略」を採用することができます。

この場合、既存の製品をより多くの人に知ってもらうために、広告宣伝や販売促進活動などを行う必要があります。

また、ある企業が自社の商品を販売している地域以外の地域にも進出したいと考えた場合も、「市場浸透戦略」を採用することができます。

この場合も、既存の製品をより多くの人に知ってもらうために、広告宣伝や販売促進活動などを行う必要があります。

 

アンゾフのマトリクスで製品開発戦略とは?

アンゾフのマトリクスで製品開発戦略とは?「製品開発戦略」とは、既存の市場で新しい製品を販売するための戦略です。

例えば、ある企業が自社の商品を販売している市場で、新しい商品を販売したいと考えた場合、「製品開発戦略」を採用することができます。

この場合、既存の市場で求められている商品を開発する必要があります。

また、ある企業が自社の商品を販売している市場以外の市場にも進出したいと考えた場合も、「製品開発戦略」を採用することができます。

この場合も、その市場で求められている商品を開発する必要があります。

 

アンゾフのマトリクスで市場開拓戦略とは?

アンゾフのマトリクスで市場開拓戦略とは?

「市場開拓戦略」とは、新しい市場に既存の製品を販売するための戦略です。

この戦略では、企業は既存の製品を新しい市場に投入することで、新しい顧客層を獲得することを目的としています。

例えば、ある企業が自社の商品を販売している市場で、競合他社が同じような商品を販売している場合、その企業は「市場開拓戦略」を採用することができます。

この場合、企業は自社の商品を新しい市場に投入することで、新しい顧客層を獲得することができます。

 

アンゾフのマトリクスで多角化戦略とは?

アンゾフのマトリクスで多角化戦略とは?「多角化戦略」とは、新しい市場に参入するために、新しい製品を開発することを指します。

例えば、ある企業が自社の商品を販売している国以外の国にも進出したいと考えた場合、「多角化戦略」を採用することができます。

この場合、新しい市場に参入するために、その国の消費者が求めている商品を開発する必要があります。

また、ある企業が自社の商品を販売している業界以外の業界にも進出したいと考えた場合も、「多角化戦略」を採用することができます。

この場合も、新しい市場に参入するために、その業界で求められている商品を開発する必要があります。

 

アンゾフのマトリクスを使った戦略立案のメリット

アンゾフのマトリクスを使った戦略立案のメリットアンゾフのマトリクスを使った戦略立案には、以下のようなメリットがあります。

  • 網羅的な施策の洗い出し
  • 企業の成長方針の明確化
  • 競合他社との差別化

 

アンゾフのマトリクスのデメリット

アンゾフのマトリクスのデメリットアンゾフのマトリクスのデメリットは以下のようなものがあります。

  • マトリクスの分類が単純化されているため、実際の市場環境に合わない場合がある。
  • 企業が新しい市場に参入する際に、必ずしも既存の製品を使用する必要がない場合がある。
  • 企業が新しい製品を開発する際に、必ずしも新しい市場に参入する必要がない場合がある。
  • マトリクスは、企業の成長戦略を決定するための唯一のツールではなく、他のツールと組み合わせて使用する必要がある。

 

アンゾフのマトリクスを使用した企業事例

アンゾフのマトリクスを使用した企業事例アンゾフのマトリクスを活用して、新たな成長戦略に成功した企業は多数存在します。

例えば、以下の3社があります。

 

イオン株式会社

成長戦略を国内向けと海外向けに使い分けています。

海外では、日本国内で成功しているイオンモールなどのビジネスモデルを海外展開する「市場開拓」戦略を採用しています。

一方、国内ではすでに十分なマーケットシェアを確保しているので、「市場浸透」戦略をとることが中心です。

具体的には、「新規出店」「同業他社の買収」などのアプローチを通じて、シェア拡大を図っています。

 

株式会社吉野家

「市場浸透」戦略を採用し、店舗数の拡大に注力しています。

具体的には、駅ビルやショッピングモールなど、人通りの多い場所に出店することで、新規顧客獲得に取り組んでいます。

 

富士フイルム株式会社

「製品開発」戦略を採用し、新製品の開発に注力しています。

具体的には、医療機器やバイオテクノロジー分野への進出など、既存事業とは異なる分野への参入も積極的に行っています。

 

アンゾフのマトリクスを使用した戦略策定方法

アンゾフのマトリクスを使用した戦略策定方法アンゾフのマトリクスを使用した戦略策定方法については、以下のような手順があります。

 

①自社製品がどの位置にあるかを把握する

  • 既存市場で既存製品を販売している場合は、「市場浸透戦略」
  • 新しい市場で新しい製品を販売している場合は、「市場開拓戦略」
  • 既存市場で新しい製品を販売している場合は、「製品開発戦略」
  • 既存事業とは異なる分野へ進出している場合は、「多角化戦略」

 

②目標とする成長戦略を決定する

  • 市場浸透戦略:既存市場でのシェア拡大
  • 市場開拓戦略:新規市場での顧客獲得
  • 製品開発戦略:既存市場での差別化
  • 多角化戦略:リスク分散や収益拡大

 

③実行可能性を検討する

製品やサービスの提供方法、販売チャネル、価格設定、マーケティング戦略などを検討する。

 

④実行計画を策定する

具体的な実行計画を策定し、実行に移す。

以上がアンゾフのマトリクスを使用した戦略策定方法です。

自社の成長方向を考える際には、この手順に沿って進めてみてください。

 

アンゾフのマトリクス以外の戦略策定方法について

アンゾフのマトリクス以外にも戦略策定方法について戦略策定方法には、事業環境の分析、ドメインの設定、経営戦略を策定という手順を踏んで推進することが企業の強みを活かし、競争環境で優位性を保った経営戦略を策定するポイントとなります。

また、多く活用されるフレームワークには「3C分析」や「SWOT分析」があります。

それでは少し、「事業環境の分析」と「3C分析」や「SWOT分析」を解説致します。

 

事業環境の分析

事業環境分析とは、自社のビジネスに影響を与える環境要因を分析することです。

内部環境(社内の環境)と外部環境(社外の環境)に分けて考えられます。

内部環境は、自社の強み・弱み、外部環境は、市場・競合・法律・社会・技術などの要因が含まれます。

 

3C分析

3C分析とは、自社の強み・弱みと、競合他社の強み・弱み、市場環境の変化を分析し、自社がどのような戦略を取るべきかを考えるためのフレームワークです。

3Cとは、Company(自社)、Competitor(競合他社)、Customer(顧客)の頭文字をとったものです。

自社がどのような強みを持ち、どのような弱みがあるかを把握し、競合他社と比較することで、自社がどのような戦略を取るべきかを考えることができます。

 

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SWOT分析

SWOT分析とは、自社の強み・弱みと、市場環境のチャンス・リスクを分析することで、自社の戦略策定に役立てるためのフレームワークです。

SWOTとは、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(チャンス)、Threats(リスク)の頭文字をとったものです。

自社がどのような強みを持ち、どのような弱みがあるかを把握し、市場環境においてどのようなチャンスがあるか、どのようなリスクがあるかを分析することで、自社がどのような戦略を取るべきかを考えることができます。

 

アンゾフのマトリクス関連書籍一覧

 

アンゾフのマトリクス関連サイト一覧

 

アンゾフのマトリクスとは?/経営戦略の基本を理解して4つの戦略と成功事例を紹介のまとめ

まとめいかがだったでしょうか?

アンゾフのマトリクスでした。

あなたのビジネスにアンゾフのマトリクスをぜひご活用ください。

あなたのビジネス展開のお役に立てたのならば幸いです。

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