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上司から部下への指導方法/価値観が多様化・多様性(ダイバーシティ)時代のスキル

[記事公開日]2021/12/27
[最終更新日]2022/03/11
上司から部下への指導方法/価値観が多様化・多様性(ダイバーシティ)時代のスキル

SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)やLGBTQ+など、過去の価値感に捉われずに新しい価値観による考え方が広まっています。価値観は多様性(ダイバーシティ)が増し多様化しています。

この広がりが良いのか悪いのかについては、年代等により様々な考え方があるかとは思います。

しかし、価値観が多様性(ダイバーシティ)が増し多様化を社会として認める風潮になっていることは間違いありません。

そんな中で苦労としているのが上司から部下の教育ではないでしょうか?

そんな苦労されている上司や先輩向けに上司から部下への指導方法/価値観が多様化・多様性(ダイバーシティ)時代のスキルをわかりやすく説明いたします。

 

Contents

会社としての価値観の多様化・多様性(ダイバーシティ)について

会社としての価値観の多様化・多様性(ダイバーシティ)について行動経済成長期の時代では一定の成功事例がありました。

男性は偏差値の高い学校に行き、大きな会社に入って定年まで働く。

女性も同じで大きな会社に入る。ただし、子どもが生まれたら仕事を辞めて家庭を守る専業主婦。

しかし、そんな時代は既に終わっています。

個人の夢や目標を尊重した教育を行うのが当たり前です。

同じ学校に通っていた一つの地域に住んでいて同じような教育を受けた同級生であっても夢や目標は違います。

社会とはそんな違う人が集まる集合体であり、宗教や国政はもちろん、人種、性別などの違いによってそれぞれの考え方があるのです。

考え方とは価値観に直結します。

 

価値観が違う人は面倒くさい存在なのか?

価値観が違う人は面倒くさい存在なのか?「チョコレートが好きな人」と「チョコレートが苦手な人」はチョコレートのことで分かり合うことはあまりありません。

「チョコレートの良さを伝えてもわかってもらえない面倒くさい人」と思うチョコレートが好きな人。

「チョコレートの良さを伝えてくる面倒くさい人」と思うチョコレートが苦手な人。

このように自分と違う価値観を持っている人は、面倒くさい存在になりがちです。

しかし、そんな面倒くさい人の価値観を分かり合うことで新しい価値観を理解する事が出来ます。

これは自分の認識や感性さえも広げてくれます。

このように考えると価値観は多様性(ダイバーシティ)が増し多様化することは、必要なことで理解することは大きな価値があると思えるのではないでしょうか?

 

会社としての価値観の多様化・多様性(ダイバーシティ)についてのまとめ

会社としての価値観の多様化・多様性(ダイバーシティ)についてのまとめ類は友を呼ぶとはよく言いますが、学生時代には仲の良い価値観の同じ人間だけで集まっていても問題はありませんでした。

しかし、社会に出ればそうではありません。

社会では違った価値観を持ち寄った人が集まっています。

そして、その違った価値観を持った人で同じ目的に向かい、協力して成し遂げる代表が仕事だから価値観の多様化は認めたくない。

と、このように考えているのは、上司であり先輩と呼ばれる人達なのではないでしょうか?

そんな上司や先輩と呼ばれる人たちにわかって欲しいのは、価値観の多様化とは捉え方次第です。

それぞれの考えを尊重をする時代になっているのは当然ですが、目的は何も変わっていません。

つまり、会社としてチームとして、同じゴールに向かうということは今も昔も何も変わっていないのです。

ただ、目標に向かう時の部下や後輩の指導方法を変化させていかなければならない時代になったというだけです。

サービス残業が当たり前の時代ではありません。

厳しい叱責を行えば会社を辞めるなんて事も当たり前です。

さらにはその退職さえも退職代行業者という第三者が行い何が原因で辞めたのかさえもわからないようになりました。

だからこそ、価値観の多様性(ダイバーシティ)が増し多様化している現代には個人に合わせた教育指導方法を行うことが重要となっているのです。

 

価値観の多様性(ダイバーシティ)が増し多様化した時代の上司から部下への指導方法

価値観の多様性(ダイバーシティ)が増し多様化した時代の上司から部下への指導方法価値観の多様性(ダイバーシティ)が増し多様化した時代だからこそ指導方法も考えなければなりません。

これは、学校の授業のような集団教育を否定している訳ではありません。集団で行うマナー教育などは必要であり効果的です。

しかし、現場に配属後の個別で行うOJT(On-the-Job Training)などの場面で活用できる指導方法になります。

それでは、具体的に「価値観の多様性(ダイバーシティ)が増し多様化した時代の上司から部下への指導方法」をわかりやすく説明致します。

 

レベルが高い部下には教えずに自分でやらせるという指導方法

レベルが高い部下には教えずに自分でやらせるという指導方法レベルが高い場合には、自分でやらせて教えないという指導方法があります。

これはレベルが高いからこそ意図的に教えないという意味であり、いじめなどの意味で教えないという意味では当然ありません。

しかし、もちろん、レベルが高くてもわからないことは出てくるのは当たり前です。

このわからないことが出てきた時にレベルが高い部下は質問をすることを躊躇しません。その質問時には的確なアドバイスを行う。

このような関係性がレベルが高い部下への指導方法としては良いでしょう。

 

プライドが高い部下にも教えずに自分でやらせるという指導方法

プライドが高い部下にも教えずに自分でやらせるという指導方法レベルが高い訳ではないけどプライドが高いという部下もいます。

この場合も自分でやらせて教えないという指導方法が良いでしょう。ただし、プライドだけが高いだけですので上述した仕事ができる部下とは違い失敗が多いので注意が必要です。

プライドだけが高い部下は、失敗をすることを極端に恐れています。理由は、失敗することで自分のプライドが傷つくからです。

このような部下には、まずは仕事で失敗は当然であることを認識させる必要があります。また、同時に失敗することは成長に繋がり成功の元だというような考え方などを伝える必要も出てきます。

積極的に自分の失敗談を聞かせることも効果的ですが、あまりに大きな失敗談の場合は逆にそのプライドが高い部下からの上司としての評価をなくしてしまう為に注意が必要です。

プライドが高い部下はあまり質問をしませんし、説明を嫌う傾向にあります。

その為に、一方的な説明ではなく質疑応答を積極的に取り入れるのが良いでしょう。また、その際に質問が初歩的であったとしても「そんなことも知らないのか?」などという態度ではなく、謙虚に積極的に良い質問だと熱心に回答する必要があります。

上司の回答の仕方が「しょうもない質問をしやがって」という感じに部下が少しでも感じた場合はプライドが高いので今後は質問することを控えるようになりますので注意が必要です。

繰り返しになりますがプライドが高いだけですので仕事が出来る訳ではなくミスや失敗は多く起こします。そんな中で質問もしないとなると大きな問題の引き金になりかねません。プライドが高い部下からの質問に回答する際は要注意です。

 

成功した部下には少し上の難しい仕事を挑戦させる指導方法

成功した部下には少し上の難しい仕事を挑戦させる指導方法部下が一定の成果を出し成功した際に褒めることは当然です。誰でも同じですが褒められると気分は高揚します。

そんな気分を活かした指導方法が「少し上の難しい仕事に挑戦させる」です。

この少し上の難しい仕事が成功すればさらに能力は向上します。

また、もし失敗したとしてもフォローすることでモチベーションを維持させることは可能です。

と、この失敗をした時のことを考慮した上で「次の仕事は少し難しいぞ」と伝えておくことが良いでしょう。もちろん、その後に「今の君なら出来ると思っているよ」と伝えておくことが重要です。

過度にプレッシャーになりすぎない程度の少し難しい仕事に挑戦させ、モチベーションが高い間に能力向上を目指しましょう。

 

自尊心が低い・気が弱い・不安を抱えている部下にはカウンセリングを取り入れた指導方法

自尊心が低い・気が弱い・不安を抱えている部下にはカウンセリングを取り入れた指導方法自己肯定感が低く自尊心が低い部下は、不安を抱えている場合が多いのが実情です。

何をするにも不安でとにかく失敗したらどうしようと日々の業務でも考えています。

そんな部下には、傾聴するカウンセリングを積極的に取り入れる必要があります。

傾聴とは、相手の話すことを否定せずに耳だけではなく気持ち、心を傾けて話を聞くことを言います。

聴くという漢字は「耳」「+」「目」「心」です。

つまり、耳だけではなく目も心も全てで相手の話を聞くということです。

自尊心が低い・気が弱い・不安を抱えている部下であっても自分の話を聞いてほしいと思っています。

そんな部下の話を傾聴することは、部下との信頼関係の構築に大きく繋がります。

信頼関係の構築が出来れば、部下から悩みがあれば積極的に話してくることも考えられます。

部下の悩み事がわかればアドバイスや対策を考える事が出来ます。

しかし、自尊心が低い・気が弱い・不安を抱えている部下は「こんなことも知らない自分」と考えている傾向が高いのが実情で、悩みを信頼関係の構築が出来ていない人に話すことはないと言っても過言ではありません。

つまり、カウンセリングを取り入れた指導方法は、信頼関係の構築の第一歩で今後の指導方法に多いに役立つのです。

また、自尊心が低い・気が弱い・不安を抱えている部下は、どの部分に能力があるのがわからないことが多く信頼関係の構築の後には能力がある部分を伸ばしていく為の他の指導方法に移行すればさらに能力が向上することも考えられます。

 

意思が固く絶対的に正しいと考えている部下には説得する指導方法

意思が固く絶対的に正しいと考えている部下には説得する指導方法意志が固く自分が絶対的に正しいと考えている部下をわかりやすくいうと「頑固」な部下です。

頑固な部下は説得をする必要があります。

ただ、「頑固」は正論だけで説得できない所が難しい所です。

その為に、頑固な人の気持ちに立ち正論での説得というよりは、頑固をさらに頑固にさせないように行うことが重要になります。

頑固な人は自分の考えを否定させると、さらにその考えに固執しさらに頑固になる傾向にあります。

つまり、頑固な部下の意見を正論で否定せずに相手の考えをしっかりと聞きながら理解を深めていき、順次説得していくような方法が良いでしょう。

繰り返しになりますが、一歩間違えばその考え方にさらに固執してしまう傾向があるので注意が必要です。

 

根本的な原因が理解出来ていない部下には根本的な原因を自覚させる指導方法

根本的な原因が理解出来ていない部下には根本的な原因を自覚させる指導方法「遅刻の原因は目覚まし時計で起きれなかったからです。」という酒の匂いがする部下の話を聞いていたらやはり朝まで飲んでいた。

そんな経験をした方も多いはずです。

このような場合、遅刻の根本的な原因である朝まで飲んでいたことを理解させる必要があります。

HONDAの創業者の本田宗一郎さんは根本的な原因を知る為に「なぜ?」を何度も繰り返したと言います。

「なぜ遅刻をした?」「起きれなかったからです」「なぜ起きれなかった?」「目覚まし時計の音に気付かなかったからです」「なぜ目覚まし時計の音に気付かなかった?」「朝までお酒を飲んでいて酔っぱらっていたからです」というようにです。

5回ほど繰り返せばほとんどの問題の根本的な原因にたどり着くと言われていますので、5回目途に繰り返し質問し根本的な原因を自覚させてみてください。

 

すぐに回答を求めてくる部下には質問返し指導方法

すぐに回答を求めてくる部下には質問返し指導方法「これはどうしたらよいですか?」という質問をする部下は多くいます。

上司の顔色を窺ってばかりで部下自身の考えはなく、上司の回答が全てであるかの如く質問をしてきます。

もちろん、普段から自らの機嫌だけで態度を変えているような上司である場合には改めることは言うまでもありません。

しかし、そんなことではないのにとにかく自らの考えがないままで質問をしてくる部下には逆に質問返しの指導方法が良いでしょう。

「これはどうしたらよいですか?」「君はどうしたら良いと思う?」ただ、これだけです。

今まで素直に回答をしていた場合、部下もはじめは戸惑いの表情が見られるとは思います。

しかし、数回繰り返していくうちに「また質問されるのではないか?」という意識から自然と考えるようになります。

質問返しに回答してきた部下への対応

質問返しに回答してきた部下への対応質問返しをはじめた時に、何らかの回答を持ち合わせている部下は僅かですがいるはずです。

その部下は以前からも同じように質問をしてきた際に自らの考えがあったと考えられます。

その回答が上司としてのあなたの回答と合致しているのかしていないのかは、さほど気にする必要はありません。

ただ、自らの考えを持っていたという点が重要です。

これからの時代は、定型作業と言われる作業はAIやロボットがしてくれるようになります。人間の仕事は疑問を持ち考えて仮説を立てることが主な仕事になってきます。

そんな中で自らの回答を持っているのにその部下を活かすことが出来ていなかったのは上司の責任です。

つまり、その部下の考えを聞くことをしていなかったということに対して上司としては反省すべきです。

また、これからはその部下を気に留めて成長させることに一定の力をいれた方が良いでしょう。

 

飴と鞭の指導方法

飴と鞭の指導方法叱ると褒めるを上手に使い分ける指導方法です。飴と鞭は使い方によってはマイナスにも作用します。

昨今ではパワーハラスメント(パワハラ)などが問題になっている人格否定を鞭だと勘違いしている上司がいる為です。

例えば、「おまえの親は何を教育してきたのだ?」「そんな顔だから売上もあがらないのだ!」などこれは鞭ではなくただのパワーハラスメント(パワハラ)です。

このようなパワーハラスメント(パワハラ)をしていては、どれだけ飴として褒めても効果は見込めません。

本人がした行為や事実について感想を述べる程度に留めておくことを頭に入れて叱るようにする必要があります。

 

見本を見せる指導方法

見本を見せる指導方法見本を見せる指導方法は、一般的な指導方法です。

基本を見せることで部下に学ばせることが出来ます。

また、原理や原則も同時に教えることが出来ますので、原理原則を踏まえた上で効率的な手法を部下が考える事が出来る点もメリットです。

ただ、マニュアルという基本を許可を得ずに、自らが勝手に変更して実践する部下もいますのでその点には注意が必要です。

また、昔のように勝手に見て盗めという職人業界にあったような形ではなく、見せてからしっかりと教えて間違っている点は注意するといった形を取る方が良いでしょう。

 

部下を指導する上司がすべき仕事について

部下を指導する上司がすべき仕事について上述した通り部下の指導方法には多くの手法がありました。

しかし、そんな部下を指導する上司は他にすべき仕事はないのでしょうか?

そんなことはありません。

部下を指導する上司だからこそすべき仕事があるのです。

それでは、部下を指導する上司がすべき仕事についてわかりやすく説明致します。

 

目標設定と計画の作成/部下も納得が出来る内容で

目標設定と計画の作成/部下も納得が出来る内容でまずは目標設定を行う必要があります。

その目標は上司として一方的に決定するのではなく部下が納得できる内容にする必要があります。

もちろん、目標設定の際にも上述した通り「自尊心が低い・気が弱い・不安を抱えている部下にはカウンセリングを取り入れた指導方法」「成功した部下には少し上の難しい仕事を挑戦させる指導方法」などを取り入れてみましょう。

目標設定後には計画の作成も必要です。

一定の計画策定後の個人の計画は部下に任せるなども必要になります。

 

役割分担の明確化

役割分担の明確化部下により目標は違いますのでその役割分担が必要です。

役割分担を明確にしておくことは、部下の評価を公正にする際に重要になります。

役割分担を明確化しなければ公正に評価することは出来ません。

ただ、この項目がなくても仕事は進んでしまう為に忘れがちになりますので注意が必要です。

 

動機づけ

動機づけ動機付けは、モチベーションの維持とも言えます。

様々な状況によりモチベーションがいつ低下するのかはわかりません。

上司はしっかりと部下に動機づけを行いモチベーションを維持できるようにするのも大事な仕事です。

動機づけを行う場面は、部下を見て必要だと感じた時に行う必要があります。

随時部下を見て、モチベーションが下がっているのではないかと感じた際にはしっかりとモチベーションを維持させるために行いましょう。

 

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進捗状況をチェックし調整

進捗状況をチェックし調整動機づけをすると同時に進捗状況のチェックを行いましょう。

遅れている部分があれば、他の部下に割り振るなど調整が必要です。

また、他に割り振りをする際には、再度部下それぞれの目標設定から考える必要があります。

仕事が増えた部下はストレスを抱えるかもしれません。

また、仕事が減った部下は、自分が出来ないからだとストレスを抱えるかもしれません。

ただ、これもすべては上司である自分が部下への評価などが誤っていたからであり部下の責任ではありません。

その面を認識すると同時に部下にも伝える必要がありそれも上司として大切な仕事です。

 

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公正な評価・成果確認とフォロー

公正な評価・成果確認とフォロー仕事が終わった後は成果確認を行い、公正な評価が必要です。

公正な評価があるからこそ部下は頑張ることが出来るのです。

また、評価が低かった部下へのフォローも大切な仕事です。

評価が低い理由と説明を行い、今後評価を高める為にするべきことを伝えるようにしましょう。

なお、これは一人ひとりの面談などで行う方が良いでしょう。

ただし、良い評価の場合は他の部下がいる前でも問題ありません。

良い評価はみんなの前で、悪い評価は個人的に伝える。これが部下の気持ちを考えた際に重要なポイントです。

 

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上司から部下への指導方法/価値観が多様化・多様性(ダイバーシティ)時代のスキルのまとめ

上司から部下への指導方法/価値観が多様化・多様性(ダイバーシティ)時代のスキルのまとめいかがだったでしょうか?

上司から部下への指導方法/価値観が多様化・多様性(ダイバーシティ)時代のスキルでした。

部下の指導は本当に難しく困難だとは思いますが、少しだけでもお役立ていただければと思います。

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